心が最強の力となる日


 

鳥の人モード

トランプ大統領がアメリカに混乱をもたらしている。彼の価値観は経済力こそがパワー。オーストラリアの首相との電話会談で悪態をつき喧嘩をしても、ビル・ゲイツの主張には耳を貸し友人となり、ソフトバンクの孫さんにも愛想を振りまく。トランプは金の力で権力を得て、金を国民にばらまくと約束をし、彼にとっての世界観は金による階級社会である。ゆえに、ゲイツや孫などのIT企業の金にトランプはひれ伏す。

戦後のアメリカはユダヤ財閥の金で政治が動き、一時的に左派リベラルの「情報力」が対抗権力にのし上がったと思われたが、また金が最も高い価値として政治をも動かし最強権力に戻った。ITでの成功者はITだけの成功者であって、金を持っているだけなのに政治を動かしますます大金をキープする。

経済がまわるということは、人間社会にとってなくてはならないことであることは言うまでもない。金は善でも悪でもない。ただの交換道具である。この交換道具が人類最強価値となった社会に今は有るというだけだ。

 

話は変わるけれども、多くの人たちは現実に執着する。だから、今なにが世界で起きているのか、今なにが自分の周りに起きているのか、自分の仕事のこと家族のこと、自己実現のこと、そうしたニュースや価値に強い関心をもつ。

常に「今、ここ、自分」が最も大事なのですね。

目の前にある現実が大事で今得ている権利を守ろうとし、消費税が上がるとなれば反対する。徴兵制が復活することに反対する。グローバル経済によって農作物の輸入が自由化されることに反対し、移民推進政策に反対する。自分が死んだあとの100年後に生きる子どもたちのことなど考えない。

 

けれど、「未来、地球、人類」を時空的に俯瞰し、どういう流れで200年後、500年後の地球や人類、生物がどうなっているか、その程度はイメージしたほうが良いのではないか。

そうして俯瞰すれば、トランプ大統領という4年間の実験は、アメリカにとってこれ以上ない、むちゃくちゃ有意義な試験期間となる可能性がある。「これじゃダメだろ!」という声は既に上がっているけれど、じゃあなんでトランプが選ばれたのかという分析と反省は、まだ同時に声として上がってこない。行き過ぎたリベラル(自由・平等・グローバル)の反省があって初めて、トランプを批判/否定できる。

 

このブログのサブテーマは「5000年後に暮らす世界中の子どもたちの笑顔のために」です。私は常に今後5000年間をイメージしてます。普通の人から見たらトンデモな人で頭おかしい変な人と思われてもしかたない。でも私にとってそんなのは全く関係ない。

ふつうは未来という暗闇に向かって、懐中電灯で足元を照らしながら慎重に歩いてゆくんだろうけど、私は直感で「あっちだ!」という決めた方角へまっすぐ歩いてゆく。

少なくても5000年後には、人間において、心が最強のパワーとして社会を動かすエネルギーになっていると、それが「あっちだ!」の方角だと私はそう信じています。

数十年や数百年では、金が最強の権力という構図を変えることは難しいと思う。でも1000年、2000年という時の流れがあれば変えられると思う。

 

人類は3000年前からとっくにそのことに気づいていたんです。今はその面影もない古代中国では、人倫に最も高い価値を置いていました。日本人は中国から儒学と仏教を輸入し、もともと日本にあった人の心情に重きを置く国学と調和させて心の文化を築いてきました。

近代に入り欧米の影響を大きく受けた。工業化の産業革命、教育革命、そして近年では情報革命が起きた。コンピューター社会、ロボット社会、そうして心の価値が失われていった。いや、過去形ではなく現在進行形です。

でも、少数の人は気づき始めているのではないでしょうか。

情報よりも、テクノロジーよりも、お金よりも、人間にとって一番大切なのは心の価値だってことを。

人類は大きく回り道をしているだけだと思うのです。

3000年前の価値観の確認作業を、今までずっとしてきた。

まだ、あと2000年くらいかかるかもしれないけれど、2017年の現代に生きるみんなの力で、それをちょっと早めることはできないものでしょうか。

 

人間が出来て、何千万年になるか知らないが、その間に数えきれない人間が生まれ、生き、死んで行った。私もその一人として生まれ、今生きているのだが、例えて言えば、悠々流れるナイルの水の一滴のようなもので、その一滴は後にも前(さき)にもこの私だけで、何万年さかのぼっても私はいず、何万年経っても再び生まれては来ないのだ。しかもなおその私は依然として大河の一滴に過ぎない。それで差し支えないのだ。(『志賀直哉全集第10巻』)

 

「人間ひとりの力などあまりに無力」と嘆くよりは、大河の一滴としての矜恃をもって、陸地がまったく見えない大海原のなか、真っすぐ船をこいでいくことにします。才能のない私にはそれくらいのことしかできないので。

自分で書いて自分を励ましています。

がんばるぞ。