帰属意識(3)愛と協働

ある集団への帰属意識は多様な形で愛情を生みだす。 前の記事では所属する集団の分類と価値について考えました。さまざまな集団が所有する価値に対して私たちは欲求を覚えます。価値に対する欲求をかなえて所属することで、その後に生じる帰属意識の愛と協働行為の素晴らしさと、注意しておくべきデメリットについて考えてみたいと思います。     ■ 帰属... Read More

帰属意識(2)帰属欲求の生成

生物の行動原理として人は、「価値」を付け「欲求」する。あるいは自然欲求(生理的欲求)を生得的に所有している。次の段階では対象の価値を探す。または価値を偶然に認識して欲求する。価値と欲求は切っても切れない関係にあり、「生の営み」のすべては価値と欲求によって説明できる。 ナショナリズムや所属にかんしても、人それぞれに異なる範囲と異なる種類の価値付けを行っており... Read More

帰属意識(1)序

この3~4年、仕事関連で VUCA (ブーカ)という経済用語が使われるようになりました。もともとは軍事用語でアルカイーダのことを主に指してアメリカ軍関係者が使い始めたとのこと。「VUCAの時代に入った」のは軍事だけでなく経済もそうで、インターネットを利用したIT事業を中心に大変革が起こった。Vucaとは、Volatility(不安定・変動)、Uncerta... Read More

新しい価値を芸術的に創作する思想のアトリエ

サイトのサブタイトルを変更しました。「五千年後を遠望し 新しい美学価値を創造する思想のアトリエ」としました。自分の意識の中での位置づけも少し変わりました。 最近、竹田青嗣の哲学者としての集大成『欲望論』を読み始めています。正確には昨年末に一度挫折しての、再チャレンジです。昨年10月に刊行された第一巻と第二巻はそれぞれ『「意味」の原理論』『「価値」の原理論』... Read More

リベラル・アーツの構築

今回はリベラル・アーツのお勧め記事になります。どういう人へのお勧めかというと、これから何をしたら良いのか目標が定まっていない人、テーマはぼんやりと決まっているんだけど戦略が整わない人、ひらめきでクリエイティブな仕事をしてみたい人(営利的な仕事に限りません)、他にも応用が利くと思います。特に直観を大事にしている、目の前のリアルよりも可能性を求めるタイプの人に... Read More

小さな志ですが。

もやがかかっていた自分のこれからの人生テーマが、一冊の本と出合ったことによって一気に視界が開け、形に成りはじめてきましたのでイラスト化して整理しました。 新しい、心の美学という石板を建設したい。小さな志ですが、こつこつと進めていこうと思います。 21世紀まで進んだ私たち人間の生の営みのなかでは、富と権力、名誉、そして科学の発展、その結果による成功が幸福に結... Read More

幽玄

前の記事で、美しい心こそが人類にとって第一等の価値となるべきと書いた。何をもって美しいとするのか、なぜそれを美しいと思うのか、どんなふうに美しいのか、それは普遍的なのか個人的なのかなどについて考え、そのメカニズムをつまびらかにしていくことが今後の第一の課題です。その次に価値構造の建設、創造がある。 今は、日本の美学を掘り下げながら心理学と照らし合わせていこ... Read More

古くて新しい価値観「美しく貴き心」

昨日の記事につづき日本的美学観に入っていきますが、意識しているのは深層心理です。常に無意識を念頭においています。 本記事の前半では、次の記事で扱う『幽玄とあはれ』の著者である大西克禮の経歴と時代環境、学問的系譜、現代における彼の美学論の価値について簡単に記します。   1888年(明治21年)大西克禮(おおにしよしのり)は東京に生まれ、1913年... Read More

日本的美学論と無意識論

大西克禮『美学コレクション』全3巻を購入し手元に揃いました。大袈裟な表現になりますが、この本は私に出会うのを待っていた、そんなふうに、感動を超えて感激しています。美学者・大西克禮氏(1888-1959)が生前に著した数冊の著書を現代仮名遣いに直し、3冊に纏めた著作集です。2012年~2013年に刊行され未だ初版のままですので、(たぶん人気がないため)おそら... Read More

西洋流と日本流の無意識への道

イギリスのタイムズ・ハイアー・エデュケーションが毎年発表している世界大学ランキング(2017-2018)によると、第1位はオックスフォード大学で日本トップの東京大学は第46位。その第14位に位置するコロンビア大学ビジネススクールで上級講師を務めるウィリアム・ダガン氏。彼は同スクールの大学院課程とエグゼグティブコース、その他世界中の企業を相手に、「第7感」に... Read More

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