大衆の克服(1)―トップダウン意識は誤り

  まず始めに「大衆」のことを考えてみたい。 私たちが「大衆」という言葉を用いるとき、それは国民の集合体なのか、マジョリティーなのか、ふつうの一般市民なのか、愚民の意味を孕んだものとして若干の侮蔑の意を込めるのかなどについて、自分なりに色を付けて解釈していると思います。 書き手の文脈にも、読み手の文脈にも左右されるのですが、今日は、政治家(行政... Read More

『四季』はまだ聴けない

  今日のキャッチ画像は残念な写真です。焦点はどこにあってるのかわからないし、手ぶれもいいところでブレブレな写真ですね。3年前の今日、2014年4月5日に多摩川の土手を歩きながら撮影、桜は満開でした。 この3年間、どうしても聴けない曲があります。 ヴィヴァルディの『四季』。CDはもちろん持っています。   雨が続いていた3年前の4月初... Read More

悠然と流す心性

  人間が出来て、何千万年になるか知らないが、その間に数えきれない人間が生まれ、生き、死んで行った。 私もその一人として生まれ、今生きているのだが、例えて言えば、悠々流れるナイルの水の一滴のようなもので、その一滴は後にも前(さき)にもこの私だけで、何万年さかのぼっても私はいず、何万年経っても再び生まれては来ないのだ。 しかもなおその私は依然と... Read More

美しさを看(み)て、心が観(み)る

  今年の3月は6年ぶりに寒い日が続きました。桜の木はそんなことなど意に介せず、花をつけていきます。 日本人は、春の桜にさまざまな心情を重ねます。美しさを感じとる感性が歓ぶ。そこから一歩踏み込んで情を混入する。わが身と重ね合わせることもある。しみじみとしてくる。 風情。情趣。   いま桜 さきぬと見えて うすぐもり 春に霞める 世のけ... Read More

自己責任と偶然性

  2002年にアメリカ主導によって始まったイラク戦争。2004年に日本人が人質となって解放されたり殺害されたりしたことがあった。 あのとき、日本政府は退避勧告を発令しイラク周辺国への入国を禁止した。にもかかわらず留まったり入国したということで、人質となった日本人に対し、日本社会の世論は自己責任論でバッシングした。私も当時は、無謀な活動をする人... Read More

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