『日本』という個性(8)

  今日のテーマは「いき」です。 「いき」は漢字で「粋」とも書きますが、前者はもともと江戸っ子の「意気」であり、後者は上方(京都)の「粋(すい)」で異質なものでした。語源とその変遷についての知識的なものはインターネット上に転がっていますので、ここでは語りません。 おそらく京都のかたの「粋(すい)」、江戸っ子の「いき」にはそれぞれ誇りがあると思う... Read More

『日本』という個性(7)

  小学生のときに学校主催の「高原教室」があって、何泊か忘れたけれども山奥の小学校へ出向きキャンプファイヤーを楽しんだ。 『もえろよ、もえろ』などの歌をみなで歌った。 特に記憶に鮮明なのは、「星かげさやかに、しずかにふけぬ」を歌いながら見上げた夜空の美しさ。空気が澄みきって灯りがなにもないなかでの星空に感動した。 この、「さやか」という感覚から... Read More

『日本』という個性(6)

  結局、幽玄に美しさを感じるのは、けっして見えない「玄」をわれわれの想像の中に置くことで、全体観が、心の中におのずと描き出されるということでしょう。 例えば今日のアイキャッチ画像の、雲海の下に別の世界があることを、無意識のうちに想像(補完)しながら全体観をとらえているはずです。 「秘すれば花なり」にも通底する、「不完全、未完成のものゆえに美し... Read More

『日本』という個性(5)

  前回記事からの続きです。 幽玄の美しさとはどのようなイメージなのかを考えます。 幽玄という観念が中国から輸入されて約1200年余。日本特有の幽玄へとおそらく変化していると思います。平安王朝時代に主に歌論で見られる幽玄、世阿弥が活躍した室町時代の幽玄、安土桃山時代に茶道を極めた千利休の頃の幽玄、江戸時代の幽玄、明治維新からの近代の幽玄、そして... Read More

『日本』という個性(4)

  先月より、『日本』という個性シリーズを書いています。 前回の記事では『葉隠』の武士道について触れました。武士の生きざまは死にざまであり、そこに数百年以上も続いてきた「日本男児」のロールモデルを見ることができます。 前々回の記事では「慕う」という感情と、「秘すれば花なり」について触れました。いずれもおくゆかしく一歩後ろに引いた日本人の内面文化... Read More