『新・観光立国論』についての議論(2)


 

谷の人モード

今回のコラムも前記事に引き続き 『世界一訪れたい日本のつくりかた(新・観光立国論 実践編)』 についてです。(前記事のタイトル名を変更しました。)

この書は7つの章に分かれているのですが、章の終わりに要点が書き出されていてとても解りやすい。以下に各章のタイトルとサブタイトル、章の要点を引用します。記事に抜き出しておくことで、これを眺めながら新しい発想の閃きを待つという個人的な目的もあります。

 

第1章 日本の「実力」は、こんなものじゃない
「大観光時代」を迎える世界と日本の現状

ポイント1.18億人、世界の5人に1人が国際観光を楽しむ時代になる

ポイント2.日本の「評価」は高い。総合ランクは世界第4位!

ポイント3.観光は、為替や国際情勢の影響はそれほど受けない

 

第2章 「どの国から来てもらうか」が一番大切
国別の戦略を立てよう

ポイント1.アジアからの集客はかなり順調にできている

ポイント2.お金をたくさん使ってくれる「上客」である欧州からの観光客が少ない

ポイント3.これまでターゲットにしてきたフランス人は、あまり国際観光をしない

 

第3章 お金を使ってもらう「魅力」のつくりかた
「昭和の常識」を捨てて、質を追求しよう

ポイント1.「量」を優先した「昭和の観光」は満足度が低い

ポイント2.日本の人口は減る。遠くからの観光客は高い満足度を求める

ポイント3.生き残るには単価を高めてリピーターを増やすしかない

 

第4章 自然こそ、日本がもつ「最強の伸び代」
「長く滞在してもらう」ことを考えよう

ポイント1.日本ほど自然に「多様性」がある国はめったにない

ポイント2.「文化」に「自然」を足すと、呼べる層が広がる

ポイント3.自然観光のほうが長期滞在になるので、多くのお金を使ってもらえる

 

第5章 「誰に・何を・どう伝えるか」をもっと考えよう
「So what ? テスト」でうまくいく

ポイント1.同じ言葉でも、国によって受け止め方が異なる

ポイント2.知識の違いから、日本人にわかることが外国人にわかるとは限らない

ポイント3.文化の違いから、同じ写真でも別の印象を抱くことがある

 

第6章 儲けの9割は「ホテル」で決まる
「高級ホテル」をもっと増やそう

ポイント1.観光収入の9割は「5つ星ホテル」の数で決まる

ポイント2.タイに110軒ある「5つ星ホテル」が、日本にはたった28軒しかない

ポイント3.「5つ星ホテル」の定義をもっと知ろう

 

第7章 観光は日本を支える「基幹産業」
あらゆる仕事を「観光業化」しよう

ポイント1.観光立国には 文化・スポーツ・観光省が不可欠

ポイント2.文部科学省は 「お金を稼ぐ」ための組織ではない

ポイント3.文化もスポーツも、「観光」を取り入れないと衰退する

 

 

私たちは日本にいながら世界から日本がどのように見えているのか客観視します。さまざまな情報を使って。ところがそれは、往々にして的外れのことが多い。日本で生まれ日本の文化がこれでもかというほど身に染みついています。海外で20年30年と長いあいだ暮らしている日本人ならば、もしかすると日本を客観視できるのかもしれません。

イギリスで生まれ育ちオックスフォード大学を卒業した、骨の髄まで英国人のデービッド・アトキンソン氏がどういうわけだか日本を大変気に入ってくれて、文化財を保護する法人の社長にまでなっています。日本の文化にもたいへん親しんで日本人の特性をよく理解されています。

こうして日本の外部からの、英国人から見た日本の良い面と悪い面の指摘は大変ありがたいものです。日本人主観からの客観視ではなく、英国人主観からの日本の客観視です。私では考えもつかなかった指摘がありますし、さすが優秀な元アナリストだけあってデータのエビデンスがしっかりしている。エビデンスの出どころもしっかりしています。

そして日本人以上に、これからの日本のことを切実に考えてくれている。

私には、少し大げさかもしれませんが「日本を救う神の一人」のように思えます。

英国人のアトキンソン氏がここまで日本のために尽くしてくれているのに、私たちは何やってんだとなりませんか。

 

上記引用の個別内容については、次の記事から議論していこうと思います。