孤独のカタルシス

人類は社会的な動物で、世界地図に人の群れを俯瞰イメージしてみれば、一種類の生物が特に平地に密生し、群生している絵図が浮かびあがります。 自分たちに人類という名を与えた人類にとっては、群生しているなかでの自分らを主観的に観察することが主体となっており、たかだか80年間の生命活動に何がしかの目的や結果を見い出そうとする。人類が群生している外部の観点から、「人類... Read More

自然な矛盾的自己同一

私は宗教にかんして無信仰ではありますが、「家」的には臨済宗円覚寺派の檀家でありその当代でもあります。お寺さんにはお墓を守っていただき大変感謝しています。故人の何回忌かの法要に代表として出向く以外は、盆暮お彼岸も伺わない不義理者でございます。稀に気が向いた何でもない日に立ち寄ったりはします。 それでも、宗教は人の心を救うものとして価値があると考えています。恥... Read More

きよきあかきこころ―純日本思想

『古事記』や『日本書紀』に見られる「清(きよ)き明(あか)きこころ」について、私はこの心が日本人の原点であると考えています。そして何よりも大切にしています。 清き明きこころを実践できているかどうかと自問すれば、まだまださっぱり駄目なのですが。 この言葉の中には、純粋な日本人の哲学が凝縮されて詰まっているように思います。 端的に言えば、「きよきあかきこころ」... Read More

1ヶ月で5億年の生物進化

三木成夫さん(1925-1987)という医学者が書いた本によると、人間の内臓は宇宙のリズムに呼応しているらしいです。そして赤ちゃん受胎後30日からからわずか1ヶ月で魚類から両生類、爬虫類、哺乳類の5億年の変化を三木さん自身が確認したと述べています。 1ヶ月間で生物進化の5億年分というのは凄過ぎる。女性の体の負担も相当でしょう。 今後、この仮説が検証されるか... Read More

弱者の声を代弁する方々

「がん患者は働かなくていい」という発言が自民党の大西英男議員からありました。がんには完治はなく、とりあえず、悪性のがん細胞が無くなった状態を寛解と呼びます。寛解した人も「がんサバイバー」というふうに呼ばれるのですが、かくいう私も、がんサバイバーです。 大西議員の発言は、この方の人間性を如実に表しているもので、発言が軽いだとか失言だとかというレベルではない。... Read More

「忖度」について

今年の流行語大賞に選ばれそうな勢いの「忖度」ですが、「そんたく」という言葉はそれほど多くは使われてこなかったのではないかと思います。 日常会話では使いませんよね。 この「忖度」ですが、マスメディアや著名人が使用している語感がなんとなくイメージにそぐわないのですが、これは私だけでしょうか? 語感イメージとしては、君主や天皇などの高い地位にいる人に対して、尊敬... Read More

時間を主とし空間を従とする世界

私たちは空間(物質)を主体とする世界観のなかで生きています。これはおそらく、視覚的感覚に過度依存していることと、幼児のころからの教育と慣習によってだと考えています。空間を主とし、時間は従の立場。この構図では空間における運動を時間で計測することしかできません。それがガチガチの固定観念になってしまっている。   いま私は、時間を主とし、空間を従とする... Read More

「時間(私)」から観た世界

今、「時間」 に成りきる感性実験をしています。これは4月半ばころに気づいて暇を見つければやっているのですが、新しい哲学の地平が開けるような予感があります。 私が「時間」になるのではなく、「時間」に私がなるのです。この違いは大きいのです。「時間」に乗り移ってしまう感覚で、そこでの体験が目的です。 現代科学の物理学では、時間は、空間という「物質」の運動に付随し... Read More

理性的を凌駕する感情的

感情的は理性的よりも劣るというのが現代社会一般の評価のようです。理性によって感情をコントロールせよと。 アメリカから輸入されてきたアンガーマネジメントという、怒りの感情を理論武装によってコントロールするコンサルティングが流行になっていた時期もありました。あれはどうなったんだろう? 欧米の感情に対する考えかたは、理性によって制御して表面に出さないこと、自我に... Read More

若者よ、孤高となれ

最近の風潮に、「ものわかりのよい人になりなさい」というのがある。他者の個性を認め、自由を尊重し、その個性や自由に対し批判してはならないと。批判された者の傷つく心情を考えろと要求する。 かような負荷のかからない、ひょろひょろとした軟弱な精神を育てるような母性社会からは一目散に退散した方がよいだろう。 若者よ、やわな母性社会から逃げよ。孤独へ逃げよ。 &nbs... Read More

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