― 永遠の香り、永遠の匂いだ。うっとりと薔薇のような、濃い黄金色の葡萄酒にも似た香り、年老いた幸福の香りだ。

― 真夜中の酔い痴れた死の幸福の香りなのだ。その幸福は歌う。

「世界は深い、昼が考えたよりも深い!」と。

わたしの肌は、お前の手に触れられるには、余りに清浄だ。構わないでくれ、お前、愚かで、粗野で、陰気な昼よ! 真夜中の方が、もっと明るいのではないか?

最も清浄な者たちが、大地の主人となるべきなのだ。最も知られない者たち、最も力強い者たち、どんな昼よりも明るく深い真夜中の魂を持つ者たちが。

(白水社版 ニーチェ著『ツァラトゥストラはこう語った』)

 

夜に愛された女たち  夜に捨てられた男たち

いつか夜を主人公とした物語をつくってみたい。

 

 

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