序章ーー爽やかな風


スペアミントの風


 

人が通り過ぎたあとに、風の薫りを感じることがある。

 

爽やかな風でありたい。

 

爽やかでありたいとはうらはらに、私の心は熱帯雨林のようでもある。

それでも私は、スペアミントの風なのだと言い張っておく。

 

颯爽と生きてゆこう。