閑話


個人の観念世界についての探究は、実在世界の原理がどうなっているのかとリンクさせて考察する方法と、切り離して考察する方法がある。実在世界は人類文明が自然科学の分野を発展させたことによって、大きく信頼性を高めることになった。実在世界にかんしていえば、今や自然科学をエビデンスとして使われていないロジックは、使っているロジックと比較すれば、圧倒的に信頼度が低下する。しかし一方、人間の観念世界についていえば、現状の自然科学のエビデンスは未だ信頼度が低い。個体差(個人差)が大きいというのも、普遍原理を解明する壁のひとつとなっている。

今月1日から始めた観念世界と実在世界の、構造と創造の原理の解明は、「判断」についてを含めて哲学として述べてきた。しかし、観念空間と視点視座がどのように、なぜ、物語を創作していくのかについては、未だに糸口がつかめない。ChatGPTとの議論でもパッとしない。もちろん推測による心理的な面からは幾つか考えられることもあるが、「心理」を論拠にすると一挙にロジックの信頼性が低下する。あるいは「生存戦略」というのも同様に信頼性が低下する。

一旦、想像力による物語創造については保留にしておこうかな。ここは人間原理の核心部分だと思うので、丁寧にやっていきたい。

 

 

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