『価値観原理』構想


昨日の『概念論』につづき、今日は『価値観原理』を理論化する構想である。

価値観の違いだとか、価値観という言葉はよく使われる。ところが、あなたの価値観を説明してくださいと質問しても、ほぼ全員の人が回答に窮する。にもかかわらず、衣食住をはじめ、学問や仕事、恋愛、結婚、個人の人生のあらゆる場面で、或いは国家などの集団社会における主義思想、政治、経済、教育においてもそうなのだが、常に価値観は判断基準になっている。この価値観の謎を解き明かすこと、そのためには価値の起源から考えていかねばならない。

この価値観原理が明らかになれば、何が見えてくると思いますか。古今東西の人間世界のあらゆる知的活動のメカニズムが明らかになるということです。

価値観原理のアウトラインを創りました。この章立てに沿って議論を進めていきます。途中で章を変更したり追加したり、いろいろやっていきます。

 

『価値観原理』

第1章 価値概念と価値観概念の定義

「価値」および「価値観」の概念について議論する。

第2章 価値の起源

原始生物的な「価値」の起源、人間社会文化的な「価値」の起源について哲学的に探究する。個人としての「価値」の起源についても。

第3章 価値の構造と階層

人間と大自然の関係における「価値」の構造、環境「価値」の多様性、異なる文化や社会における「価値」の構造、およびそれらの関係性と階層について議論する。

第4章 価値観の形成と変容

個人の「価値観」形成における社会からの影響について議論する。社会に内在する「価値観」と公共「価値」、それらを個人に情報提供するメディアや文化の役割について議論する。「価値観」がどのように自然変容していくか、また意志的に変容させていくか、変容させえられていくかについてそれぞれ考える。

第5章 人間の価値、貴方の価値と私の価値

人間の尊厳や平等における人間の「価値」とは何か、二人称である貴方の「価値」と一人称の私の「価値」、および個人的「価値観」から付与される「価値」の価値について議論する。

第6章 価値観と欲求、志向性と感情

「価値観」が欲求に与える影響、志向性の向きと強弱、欲求と感情について、それぞれ議論する。

第7章 倫理と価値観

倫理と「価値観」の関係性、道徳的「価値」と倫理的「価値」、社会「価値」と個人「価値観」の有益な関係性について考える。

第8章 美学と価値観

美学価値を表現する芸術の鑑賞と表現、個人的振る舞いにおける人間美学の価値観について議論する。

 


価値観という価値、価値という価値、その全体構造とダイナミズムを探究する旅に出ることにします。

 

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